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PANTHEON / パンテオン -神々の饗宴- (2015)

琳派 400 年記念祭
ヤノベケンジ×増田セバスチャン×髙橋匡太
「PANTHEON-神々の饗宴-」

会場:京都府立植物園 観覧温室前「鏡池」
会期:2015 年 7 月 25 日[土]〜10 月 25 日[日]

◆序章「雷神ー黒い太陽」2015 年 5 月 26 日〜
◆1 章「フローラ降臨」2015 年 7 月 25 日[土]〜
◆2 章「風神の塔」2015 年 8 月 14 日[金]〜
◆最終章「New Generation Plant」(増田セバスチャン) 2015 年 9 月 27 日[日]〜
※髙橋匡太によるライトアップ "三神夜覧Ⅱ 光の世界へ" 仲秋 9 月 27 日[日]~10 月 11 日[日]

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Courtesy of ULTRA FACTORY

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【ストーリー「PANTHEON-神々の饗宴-」】

琳派によって描かれた「風神・雷神」、そして花の女神「フローラ」!

400 年の時を超え、新たな神々の彫像が京都府立植物園に降臨!!

琳派 400 年を記念する展覧会「PANTHEON-神々の饗宴-」では、京都府立植物園の温室前「鏡池」に、神々をモチーフに した 3 体の巨大彫刻作品(雷神・風神・花の女神フローラ)が次々と降り立ちます。

その神話的インスタレーションは、ヤノベケンジ(現代美術作家)、増田セバスチャン(アー トディレクター)、髙橋匡太(ライトアップ・アーティスト)という豪華な面々のコラボレーションによって、壮大な物語のように演出、展開されていきます。

本展は、『風神雷神図』を象徴として受け継がれてきた琳派の起源に遡ります。琳派 の創始者の一人、俵屋宗達の『風神雷神図』は、慶派、円派、院派が活躍した日本仏像史 における黄金期に作られた三十三間堂の風神・雷神像からも影響を受けたとされています。

そして、400 年の時を超えて、2 次元の絵画(屏風)から、ヤノベ(形)、増田(色)、髙橋(光)らの手によって、新たな風神・雷神や神々が再び 3次元の世界に降臨するのです。それは園内に創建 1,300 年以上の上賀茂神社の末社があるパンテオンに相応しく、琳派の美学を継承すると同時に、流派や時空を超えたクリエイターと神々の饗宴となるでしょう。

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◆序章「雷神ー黒い太陽」

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ヤノベケンジ《雷神-黒い太陽》
京都府立植物館は、もともと上賀茂神社の社領地です。上賀茂神社の祭神は、賀茂別雷大神であり、雷の神様です。雷は地球の気体が電離して放電するプラズマ現象ですが、太陽もプラズマ現象を起こしています。
雷は「神鳴り」が語原であり、太古から神様が起こす現象だと思われていました。
《雷神-黒い太陽》は、人工的に雷を発生させる装置を備えており、地上に降り立つ雷神を表現しています。

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◆1章「フローラ降臨」

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ヤノベケンジ+増田セバスチャン《フローラ(花の女神)》
フローラは、ローマ神話における花の女神です。それにちなみ、植物相を表す Flora の語源になっています。
《フローラ》は、京都府立植物園の植物に宿る神様です。そして、睡蓮の咲き乱れる「鏡池」に置くことで、三十三間堂の中心にあって、蓮華座に座る千手観音のように、すべての花や植物のシンボルの女神として表現しています。

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◆2章「風神の塔」

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ヤノベケンジ《風神の塔》
広大な敷地を持つ京都府立植物園の数多くの植物は、賀茂川から引かれた水によって生育しています。
《風神の塔》は、風車が生み出すエネルギーによって、その水を吸い上げ噴き出すことで、生命を育む水の循環と浄化を表しています。同時に、水の起源である風雨をもたらす風神を表現しています。

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◆ライトアップ
「PANTHEON-神々の饗宴-」 "三神夜覧"~夏のライトアップ~
8 月 14 日[金]、15 日[土]、21 日[金]、22 日[土]、23 日[日]、28 日[金]、29 日[土]、30 日[日]
特別夜間開園 各日 18:00~20:00

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◆最終章「New Generation Plant」
増田セバスチャンの新作《New Generation Plant》が増殖。
高橋匡太による夜間ライトアップ "三神夜覧Ⅱ 光の世界へ" 。
9 月 27 日[日]〜10月11日[日] 特別夜間開園 各日 18:00~20:00

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【イントロダクション】

「PANTHEON(パンテオン)=風神雷神の覚書」
ヤノベケンジ

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琳派とは何か?狩野派のように、身分、世襲、派閥、工房などによる技術継承が行われたわけではなく、京都を中心に非連続に受け継がれてきた感性の系譜である。その特徴を、大きく言えば、京都の王朝文化の洗練された装飾的な芸術が江戸時代の町人文化にも受け継がれ花開いたものといえる。
ただし、琳派 400 年と言ったときに、「光悦が家康から鷹峰の土地を拝領した元和元年(一六一五年)を琳派誕生の起点とし二〇一五年を琳派四〇〇年記念の祝祭の年としたい」と述べられているように、琳派が発足した正式な年代というのはない。
琳派を代表する作家は、概ね、三期に分けられる。本阿弥光悦、俵屋宗達が活躍した桃山時代~江戸時代初期、尾形光琳、尾形乾山が活躍した江戸中期、酒井抱一、鈴木其一が活躍した江戸時代後期である。それぞれ約 100 年の隔たりがある。四期があるとすれば、明治から昭和初期に琳派に影響を受け絵画、工芸、デザインなど手がけた神坂雪佳などが挙げられる。
琳派 400 年と言うのは、つまり、四期目から約 100 年後にあたり、再び、琳派の感性が花開く時期と言っていいのかもしれない。
江戸時代には、日本の政権が京都から江戸に移り、明治時代には天皇が東京に行幸されることで、京都は王朝文化の中心を喪失している状態であるといえる。しかしながら、今日においても京都は世界を代表する観光地として、多くの人々を惹きつけて止まない。
京都三大祭である、葵祭、祇園祭、時代祭に表されるように、由来の異なる祭りが年中行われ、四季を感じさせてくれる。その雅さや洗練は今日に至るまで継承されているといえる。
琳派が受け継いできたものを一言で表すと京都や日本が培ってきた「自然や季節の変化に対する鋭敏で繊細な感性」と言っていいだろう。
もう少し突っ込んで表現の共通点を言うと、目に見えないものを表すことといえるかもしれない。例えば、酒井抱一の『夏秋草図屏風』は夏の夕立によって草花がしなっている場面と、秋の野分の強風で草花が舞っている場面を見事に描写している。それによって、季節と雨と風という、そこに存在しているものの目に目えないものがしっかり描かれているのだ。
琳派の代表作は、言うまでもなく俵屋宗達、本阿弥光悦、酒井抱一などが描いた『風神雷神図』である。
『風神雷神図』を描くことは、琳派を継承するもののイニシエーションのようなものかもしれない。
その元祖である俵屋宗達が描いた『風神雷神図』のモチーフは、三十三間堂の風神雷神像や、『北野天神縁起絵巻』の雷神像など諸説がある。しかし、二対になっていることや、三十三間堂の著名さから言っても、三十三間堂の風神雷神像を見てないということはないだろう。三十三間堂は、平安時代に末期に創建され、焼失後、鎌倉時代に再建されている。再建時には、鎌倉時代の代表的な仏師集団である慶派、院派、円派が参加している。中心にある千手観音菩薩坐像は、運慶の嫡男である湛慶が 82 歳で制作した名作である。
風神雷神像も鎌倉時代を代表する傑作であり、三十三間堂は鎌倉時代に花開いた日本最高峰の彫刻芸術が凝縮した空間だといえるのだ。
俵屋宗達が三十三間堂の風神雷神像をモチーフとしていたとしたら、風神と雷神の間には風や雨、雷だけではなく、二十八部衆に加え、千体もの千手観音菩薩立像や巨大な千手観音菩薩坐像が隠れていると言っても過言ではない。
私が彫刻家として琳派をモチーフにするにあたり、その遺伝子のもっとも中心にある『風神雷神図』が最初に彫刻から絵画へ転換されたことに遡り、400 年の時を経て絵画から彫刻へと解凍する道を選びたい。
そこで 400 年間凍結していた絵画は、彫刻となって動き出し、隠れていた神々も復活するインスタレーション、「PANTHEON」となって花開く。
京都府立植物園は、日本で最初の公立植物園であり、明治時代までは雷の神様、賀茂別雷大神を御祭神とする上賀茂神社の境外末社である半木神社とその鎮守の森(半木の森)を中心とした田園地帯になっていた。現在は半木神社を中心に、賀茂川から引かれた水によって生育している日本の花と世界の花が入りまじり、世界中の花が新しい神様として人々に憩いと安らぎを与えている。まさに現代のパンテオン(万神殿)といえる。
琳派 400 年を祝うのにこれ以上最適な場所はなく、多くの蓮や睡蓮が植えられた京都府立植物園は、蓮華の上に座る千手観音も想起させるだろう。そして、琳派の代表的なモチーフであるとともに、日本と世界の神話や絵画のモチーフにもなってきた花をイメージした新しい神像としてローマ神話の花の神の名前でもある彫刻《フローラ》と、それを守り育てる新しい風神雷神を表現したい。フローラは、ボッティチェリの《プリマヴェーラ》をはじめ、多くの画家に描かれている。また、その由来から植物相を表す語原となっている。
さらに、この貴重な機会を得て、現代のジャポニスムともいえる「Kawaii」文化を牽引する色彩のアーティスト増田セバスチャンと、光のアーティスト髙橋匡太とコラボレーションすることで、制作方法についても共同制作の先駆者である琳派を見習いたい。
PANTHEON=風神雷神は、琳派の遺伝子を受け継ぎ、西洋文化に大きな影響を与え、さらに西洋と東洋の文化が混じり合いながら、融和している今日の京都に相応しいモニュメントになるだろう。
(2015年5月 ヤノベケンジ)

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ヤノベケンジ+増田セバスチャン《フローラ》制作風景とプランニングスケッチ

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【アーティスト プロフィール】

ヤノベケンジ(現代美術作家)
1965 年大阪府生れ。ユーモラスな形態に社会的メッセージ を込めた大型機械彫刻を制作。近年では《ジャイアント・トらやん》や《ラッキードラゴン》等、火や水を用いた壮大なパフォーマンスを展開。 東日本大震災後は、復興を掲げるモニュメント《サン・チャイルド》を 国内外で巡回。近年はビートたけしや吉本新喜劇とのコラボレーション 等領域横断的な活動を続けている。2013 年は「瀬戸内国際芸術祭」や「あいちトリエンナーレ」に出品。京都造形芸術大学ウルトラファクトリー・ディレクター。

増田セバスチャン(アートディレクター)
原宿kawaii文化をコンテクストとしたアーティスト/アートディレクター。1995年にショップ「6%DOKIDOKI」を原宿にオープン。きゃりーぱみゅぱみゅ「PONPONPON」MV の美術で世界的に注目され、2014 年に初個展「Colorful Rebellion -Seventh Nightmare-」をニューヨークで開催。2020 年に向けたアートプロジェクト「TIME AFTER TIME CAPSULE」を世界各都市で開催中。2015 年京都造形芸術大学ウルトラファクトリーで「New Generation Plant」を制作予定。

髙橋 匡太(アーティスト)
1970 年京都府生れ。1995年京都市芸術大学大学院修了。光や映像によるパブリックプロジェクション、インスタレーション、パ フォーマンス公演など幅広く国内外で活動を行っている。東京駅 100 周年記念ライトアップ、京都・二条城など大規模建築物のライティングプロジェクトは、ダイナミックで造形的な光と映像の作品を創り出す。多くの人と共に作る「夢のたねプロジェクト」、「ひかりの実」など参加 型アートプロジェクトも数多く手がけている。第 26 回「国民文化祭・京都 2011」開会式芸術監督。

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【メディア掲載】

◆2015年7月30日
毎日新聞 地方版
「アートプロジェクト:式典で「花の女神」お披露目 府立植物園/京都」

◆2015年7月29日
Lmaga.jp
「京都の植物園に神モチーフの巨大彫刻」

◆2015年7月27日
朝日新聞
「でっかいKAWAII きゃりー級 京都の植物園に彫像」

◆2015年7月25日
産経 WEST
「巨大「花の女神」像がお目見え 京都府立植物園」

◆2015年6月4日
CINRA.NET
「祝・琳派 400 年、ヤノベケンジ×増田セバスチャン×高橋匡太が神の巨大彫刻創る」

◆2015年6月2日
産経ニュース
「琳派400年を記念し風神雷神モチーフに現代アート 京都府立植物園」

◆2015年6月1日
時事ドットコム
「植物園に現代風「雷神」降臨=京都府〔地域〕」

◆2015年5月27日
烏丸経済新聞
「京都でヤノベケンジさんら現代の「風神雷神図」制作へ 「神々の饗宴」テーマに」
フォトフラッシュ「会見時にハプニング 増田セバスチャンさん「関西はこんな感じですか?」」
フォトフラッシュ「「パンテノン」全体のイメージを説明するヤノベケンジさん」
フォトフラッシュ「温室の前に鎮座する「雷神」」
フォトフラッシュ「「フローラ」像イメージを掲げる増田セバスチャンさん」